ルクセンブルク政府は2020年3月から国内のバス・市電・鉄道の交通機関を万人に対してすべて無料にするという。福祉政策というわけではない。交通機関の無料化によって都市に乗り入れるクルマの量を減らし、環境汚染や混雑などの都市問題を解決するという試みだが、はたしてうまくゆくだろうか? あるべき料金とは?
オーストラリアではEarthsharing Australiaという非営利組織が、地主・銀行家・自然独占が現代社会に及ぼす影響についてコモンズの視点から探るラジオ番組を放送している。2018年12月19日のこの一年の「総集編」では4月11日放送分のギャリー・フロメンホフト氏とのインタビューの一部を再放送した。フロメンホフト氏は現代の経済体制を変革しようとするニューエコノミー運動の潮流を概観し、ポランニーを引き合いに出して、土地・資本・労働の取り扱いがキーポイントであると言っている。今回のブログは、氏が番組で述べた内容をかいつまんで紹介する。